【開催報告】AIでこころのケアをめざすアドダイス、海外在住者向けメンタルケアセミナーを開催
AIでこころのケアをめざすアドダイス 海外在住者向けメンタルケアセミナーを開催
~海外駐在員とそのご家族の方、留学中の方などを対象としたオンラインセミナー
株式会社アドダイス(代表取締役CEO 伊東大輔)は、2023年6月8日(木・日本標準時)、海外在住の日本人の方向けに、海外生活のこころの不安に臨床心理士がお答えするオンラインセミナーを開催しました。おかげ様で定員を超えるお申し込みをいただき、盛況のうちに終了いたしました。
塩山先生のお話を、抜粋してお届けします。
セミナー詳細ページへ
◆臨床心理士・塩山耕太郎先生より
「精神分析」とは
私は普段、主にスクールカウンセラー、病院、刑事施設などで薬物依存症の患者さんに接しています。大学院では、多重人格と依存症の研究をしていました。臨床心理士は「一般社団法人日本臨床心理士会」の民間資格で、国家資格ではありません。数年前に「公認心理師」という国家資格ができ合併のお話もありましたが、いまのところ臨床心理士は独立した資格です。
専門は「関係性精神分析」です。精神分析はフロイトが100年以上前に始めました。フロイトの時代、セラピストとクライアントの関係は一方通行でしたが、いまは違います。セラピストも人間なので、クライアントの話でセラピストの気持ちも動きます。「関係性精神分析」とは、その関係を考えていくことが、より深い理解に行きつくのではないか?という考え方です。
「精神分析」とは、心の深い部分で何が起きているかを考えることです。気づきたくないこと、認めたくないことも見えてくるので、一時的にしんどくなったりもします。なのであらかじめ私は、「今日は深い話になったから、次回まで少ししんどいかもしれません」とお話することもあります。
つらさの原因を探る
どうしたら良いという正解はありません。実際、「何がつらいのか」わからない人も多く、「何がつらいのか」を、臨床心理士と一緒に考えていくことになります。
先に「恐怖」と「不安」の違いをご説明します。草むらでガサガサ音がする。クマが出てきたら「怖い!」となる。これが「恐怖」です。一方でガサガサ音がするけど、何かいるのか?ただの風音なのか?わからないけど「怖い」。これが「不安」です。精神分析とは、自分の中の不安を見つけ出し、自分のものとして受け止めていく作業です。
海外生活におけるつらさの原因は、対人関係の問題が多いです。コミュニケーション不足が原因なこともよくあり、「相手はこう思っているのではないか?」と想像して不安が増幅しがちです。お互いに言葉にすることが大切です。
「共依存」の関係も、原因となります。不登校の子の親子関係では、親御さんは「この子には私が居ないとダメ」と強く思い、生きる目的をそこに見出してしまう。子どもは、親が言いなりになるので甘えてしまう。お互いに良い方向に行きません。
DVのカップルも同様です。暴力を受けても、「この人には自分が居ないとダメ」と思いそこに存在意義を見出してしまう。暴力をふるう側も、暴力で言いなりにできるのでそこに満足感を見出してしまう。これが共依存です。
つらさへの対処法
つらさをやり過ごす、対処するいくつかの方法をご紹介します。
まず一人でできる方法です。「呼吸法」「イメージ法」などもありますが、私は「自律訓練法」をお勧めします。人により合う合わないはありますが、合えばとてもすっきりするという方もいます。リラックスする方法です。「自律訓練法」で検索して試してみてください。
またつらさをやり過ごすには、その原因から物理的に離れることです。山や海、スポーツなど、つらさの原因のことを一時的にまったく考えない状態にします。ひとりでの育児や介護で、つらさの原因から離れることができない方は、シッター、ヘルパーさんなどを活用して少しでも離れる時間を作ってください。
カウンセラーに頼っていい
何がしんどいのか?何が原因でつらいのか?わかってない方は多いです。カウンセラーに相談してください。ただカウンセラーは、答えは持っていませんし、こうしなさいという指示もしません。
カウンセラーは、クライアントから言われたことに対して、ただ聞くだけではなく「こういう可能性はあるか」「こう捉えられるのではないか」「こう想像したのですがどうですか?」と連想し、伝えていきます。このやり取りを繰り返すことで、自分自身の気持ちに気が付いていくのです。
私も答えは持っていません。一緒に悩む、一緒に考えるのがカウンセラーです。でもこれは私のやり方で、カウンセラーによって方法は違います。米国ではカウンセラーの自由度も高いので、色々なカウンセラーがいます。ご自分に合ったカウンセラーに出会えることが大事です。
塩山先生のお話は以上です。
この後、株式会社アドダイス代表取締役CEO・伊東大輔より「起業家として単身アメリカに渡った時感じたつらさと、生み出した解決策」というテーマでお話させていただきました。
(詳しくは、アドダイスCEO・伊東大輔のブログでご紹介しております)
また最後に、参加者の方からの質疑応答をいただき閉会となりました。
ご参加いただいた皆様には、深く感謝申し上げます。アドダイスはこれからも、AIによるこころの可視化に取り組んで参ります。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社アドダイス
メール:press@ad-dice.com
携帯電話番号 090-5524-0663(伊東大輔)
電話:03-6796-7788(株式会社アドダイス・SoLoMoN Labo/平日10:00~17:00)