日本初、既存施設へのAI後付け事例。空調制御の「職人技」をノーコードでAI化し、お客様ご意見を最大8割削減!
相鉄ジョイナス/株式会社相鉄ビルマネジメント様、相鉄企業株式会社様
CONTENTS
お客様プロフィール
概要
1.相鉄ジョイナスの空調制御管理は、まさに匠の技?
2.「DX」を検討したものの…
3.2年間の実証実験で確かな裏付けを得て、本格導入へ
4.空調に対するお客様からのご意見が最大8割減少!「もう元には戻りたくありません」
5.空調自動制御で省エネ効果も発揮!
6.いつもの操作だけで、感覚的な「匠の技」をAI学習
7.設備管理を省力化、技術継承課題も解決!
SEE GAUGEについて
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相鉄、JRなど複数路線が乗り入れ、1日の乗降客数は230万人以上と新宿、池袋、渋谷などに次ぐ全国有数のマンモス駅、横浜。この駅と連結する「相鉄ジョイナス」は、1970年代に開業した、西口の「顔」とも言えるショッピングセンターである。
ここで建物管理を担うのが、今回ご紹介する相鉄企業(株)。2021年11月よりアドダイスの「SEE GAUGE(シーゲージ)」を本格導入し空調管理をAI化したことで、快適性の大幅な向上と、お客様からの空調に関するご意見を最大8割減、さらにエネルギー利用効率最適化、業務の平準化、省力化などを実現している。
実は相鉄ジョイナスでの事例は、既存商業施設に「後付け」で制御AIを導入する日本初の画期的事例である。半世紀という歴史を持つ建物の空調管理を、アドダイスのAIでどのようにDXしたのか?なぜSEE GAUGEを選んだのか?など、相鉄企業の岡田所長に、お話を伺った。
お客様プロフィール
会社名 | 相鉄グループ 株式会社相鉄ビルマネジメント 相鉄企業株式会社 |
業種 | ・ショッピングセンター、商業施設、オフィスビルの運営(株式会社相鉄ビルマネジメント) ・総合建物サービス業、不動産賃貸業(相鉄企業株式会社) |
所在地 | 神奈川県横浜市西区(株式会社相鉄ビルマネジメントおよび相鉄企業株式会社) |
概要
導入前の課題
相鉄ジョイナスは建物の構造上、空調管理には高度な技術を要する。 そのため、 ・空調に対するテナントニーズが多様化し、対応に苦慮していた。 ・技術が属人的であることから、継承が困難であった。 ・空調監視業務の効率化、平準化を図りたかった。 ・監視画面に長時間向き合う業務は監視員に負担がかかっていた。 |
選んだ理由
・既存の設備管理システムやセンサーを活かして「後付け」で導入できる。 ・サブスクリプション型、SaaS方式なので導入しやすい。 ・ITやAIの専門家常駐の必要なく、現状人員のみでAIの導入と運用ができる。 ・導入前、導入後もAI専門家によるコンサルティングがあり、安心して利用できる。 |
導入効果
・空調に関するお客様からのご意見が最大で8割も減るなど、快適な空調管理が実現した。 ・エネルギー利用効率が最適化した。 ・建物構造上、特徴を熟知しての空調監視という「人の感覚」を数値化でき、技術継承の課題が解決した。 ・空調監視業務を平準化できただけでなく、設備管理全体の省力化、効率化が実現した。 ・AI導入によりデータを見える化し、分析することでより一層のサービス向上につながった。 ・監視室でのモニタリング業務から、施設管理業務そのものを改善するきっかけとなった。 |
1.相鉄ジョイナスの空調制御管理は、まさに匠の技?
地上9階・地下2階にファッション、レストランなど450以上のテナントが軒を並べる相鉄ジョイナス。営業時間中は、乗り換えやショッピングなどで人通りが絶えることはない。
華やかなショッピングセンターとしての相鉄ジョイナスを、私たちはいつでも快適に利用しているが、その一方で日々 快適・安心・安全な施設運営を支えているのが相鉄企業の皆さんだ。施設管理業務は華やかな商業施設とは対照的に地道で、まさに縁の下の力持ちと言うべき業務である。日々の地道な作業に光を当てるべく導入されたのが空調管理AI「SEEGAUGE」だ。
担当の関根副所長は、SEE GAUGE導入前の空調制御について、こう語った。
「空調制御という仕事は、『お客様が快適に過ごせる空間を、いかに維持し続けられるか』が勝負です。ところが相鉄ジョイナスの建物は構造上、管理がなかなか難しいんです。
例えば春先など、朝と夜で温度変化の大きい日。こんな日は気を遣います。1階のテナントさんからは、『暑いからもっと涼しく』、7階からは『寒いから温度を上げて』、地下からは『ムシムシするからなんとかして』など、次々と空調に対するご意見が入るからです。
ところが先ほども述べたように、相鉄ジョイナスの建物は空調制御に職人技が求められます。1階はこうだが7階はこう、同じ7階でもエレベーター近くはこうして、奥のほうはこうなど、吹き出し口の配置、建物の構造、空気の流れと人の流れを知り尽くしたスタッフが、モニターに長時間張り付いて、勘と経験で制御を行い、快適な空調環境を維持してきたのです」
まさに半世紀ものあいだ、「匠の技」が快適な空気を作りだして来たというわけだ。
2.「DX」を検討したものの…
団塊の世代が75歳を迎え、労働力不足が一気に表面化するとされる「2025年問題」。その解決策として「DX」があり、相鉄企業でも空調制御業務についてDXを検討してきた。
「ひと昔前は人海戦術で乗り切りましたが、これからはそんな時代じゃありません。快適空調を維持し、かつスタッフの負担を増やさないためにも、業務をDXしなくてはと考えました」
そこで様々なシステムを検討したが、どれも導入には至らなかったという。
「ひとつには、既存設備やセンサーの総入れ替えが必要なことがネックでした。50年前のビルですから…コストも時間もかかります。
また「職人技」のシステム化も、うまく行きそうなものがない。DXで業務効率化はできたけど、快適な空調環境が失われてしまっては元も子もない。そこは絶対譲れないところでした。
さらに、社内にAIに詳しいスタッフがいません。空調制御はプロですが、データサイエンティストではありません。新しく人を雇ったり、運用を外注したり…は負担が大きいため、したくなかった」
そんな時、AIサービスを提供するアドダイスという会社を知ることになる。
3.2年間の実証実験で確かな裏付けを得て、本格導入へ
相鉄企業とアドダイス、最初はお互いに試行錯誤だったという。
「まず、業務全体を洗い出し、DXできそうな業務は何か?AIで負担を軽減できそうな業務は何か?検討を重ねました。そこで行きついたのが、制御に熟練した技が必要な『空調制御』でした」
そしてついに2021年11月、2年間の実証実験で得た確かな裏付けを持ってSEE GAUGEを正式導入となった。
4.空調に対するお客様からのご意見が最大8割減少!「もう元には戻りたくありません」
SEE GAUGE本格導入直後から、驚くべき数値がはじき出された。テナントからの空調に関するご意見が、導入前に比べて最大8割も減ったというのだ。
「8割減はすごいと思います。お客様が、暑い寒いと言う気持ちにならないわけですから(笑)、まさに快適に過ごしていただいている証拠です。やった!と思いましたね。もう元には戻りたくありません」
5.空調自動制御で省エネ効果も発揮!
さらにエネルギー利用効率が改善され、省エネ効果も期待が出来る。SEE GAUGEによる空調制御で、エネルギー利用がより効率的になる予定だ。
具体的には、検証を進めて行き確実なものにしていく予定。
6.いつもの操作だけで、感覚的な「匠の技」をAI学習
「AI」と言うと、専門家でなければ扱えないイメージがある。勘と経験の職人技を、いったいどうやってAIに教え込めるのか?本当に使いこなしていけるのか?最初は疑問だったという。
「それが、全く難しいことではなかったんですね。スタッフは、いつもの制御操作をするだけで良いのです。実はアドダイスのAIが裏で並行して走っており、『匠の技が必要と言われるビルの空調制御』を、アドダイスのAIが見事に学習しました。
7.設備管理を省力化、技術継承課題も解決!
今では、スタッフがモニターに長時間貼りつくこともなくなり、通常制御はSEE GAUGE任せでOK、トラブル発生時や特別対応時だけ人が操作を行うという。
業務を平準化できただけでなく、設備管理全体の省力化、効率化が実現した。
さらに「人の感覚」を数値化できたことで、制御技術継承の課題も解決した。これは長期的観点から、会社として人に関するリスクマネジメントの、大きなアドバンテージとなることは間違いない。
また、予想もしなかったこんな効果もあったという。
「自分たちだけで最先端のAIを使いこなして空調制御を行っている、という事実は、スタッフにとって誇りと自信になっていることは確かです。モチベーションアップ効果がありました。
またPCだけでなくタブレットでもAIを確認できるようなったことで、より効果的なデータの分析とサービス向上に繋げられるようアドダイスと相談を進めています。ビル管理は、まだまだアナログが残る業界ですから、タブレットを持って仕事をするって、ちょっとカッコいいよねと皆が楽しみにしています」
8.今後への期待
今回は、横浜駅の相鉄ジョイナス一か所での導入だが、アドダイスのAIソリューションは、例えば遠隔地の設備にIoTセンサーを取り付ければ、一か所の監視センターで、複数施設の空調自動制御も実現できる。
また空調制御にとどまらず、センサーデータを得て監視・管理を行う業務であれば、同様にAI化が可能だ。
アドダイスのAIソリューションは、他にも画像AI(HORUS AI)、健康・生命AI(ResQ AI)などがある。ビルや駐車場の警備・監視業務、スタッフの健康管理やクラスター対策など、ノーコードでDXできる可能性が検討されている。
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