去る2020年12月15日(火)、弊社では、国立研究開発法人産業技術総合研究所(理事長:石村 和彦/以下:産総研))より研究者とコーディネーターをお招きし、ウェビナー(参加無料)を開催いたしました。

【12/15火開催】ウェビナ―開催!~産総研研究者と語る<AI技術の伸展>参加無料!

第1部では、当社CEO・伊東大輔より、現場で容易に導入・運用が可能で、生産性の大幅向上を実現しているAIの技術をご紹介しました。産総研からは、更田裕司様、松木武雄様をお迎えし、更田様からはエッジAIが実現する新しいAIの可能性について、また松木様には省エネ社会を支える基盤技術についてご紹介いただきました。

第2部では、「AIがひらく未来」として、皆様からのご質問にパネリストの3人がお答えいたしました。その様子をお伝えいたします。

更田様…産業技術総合研究所 AIチップデザインオープンイノベーションラボラトリ デバイス技術研究部門 更田裕司様
松木様…産業技術総合研究所 NV-FPGA Initiative事務局 松木武雄様
伊東…株式会社アドダイス 代表取締役CEO 伊東大輔

第2部「AIがひらく未来」パネルディスカッション

司会:皆様、ご講演ありがとうございました。
アドダイスはAIソリューションを展開しています。本日のご講演を伺い、AIのベースとなる研究開発が進んでいることを実感いたしました。データを小さく速くすればするほど、処理能力が上がってまいります。AIの適応範囲はひろがっていく可能性を感じておりました。

参加者との質疑応答


司会:ここからは参加者の皆様からのご質問にお答えいただきたいと思います。
まず、アドダイスCEO伊東さんへのご質問です。電池不要のバイオセンサはいつごろ販売開始になりますか?

伊東:約1年半後をめざして開発を進めております。

司会:ありがとうございます。AIは何をもとに推測をしているのですか?過去のデータですか?

伊東:基本的にAI学習は過去データで行います。最近では、常時流れるデータを更新していくようにAIに学習をさせることが可能です。

司会:ありがとうございます。続いて更田様に頂いたご質問をさせて頂きます。AIチップの計算精度を下げることによるデメリットはありますか?

更田様:AIチップの計算精度を下げるとAI処理の推論精度が下がることがあります。

例えば、画像認識のタスクを例にしますと、比較的簡単な画像認識では、計算精度を下げても、認識精度はそれほど下がりません。一方で、画像サイズが大きく種類も多い、より複雑な画像認識のタスクでは精度が低下してしまいます。

つまり簡単なAI処理であれば推論精度の低下は小さいですが、複雑なAI処理になると推論精度が悪化してしまう可能性があるといえます。画像認識のタスクだけでなく、他のAI処理のタスクでも推論精度が下がるという事例も報告されています。

司会:ありがとうございます。

続いて松木様に頂いたご質問をさせて頂きます。より私たちに身近で一番早い時期に不揮発性FPGAが取り入れられるのは、どのような分野でしょうか?

松木様:個人の考えとして、これまでFPGAは少量で使うところで利用されてきました。低消費電力性を考慮すると、エッジAIセンサー等との組み合わせも行う可能性がございます。製造業・農業等への応用が可能なのではないかと考えます。是非アドダイスさんも当コンソーシアムと共に取り組んで頂きたいとおもっております。

司会:コンソーシアムのイベントは、オンライン開催もしていますか?

松木様:オンライン開催もしております。来年1月8日のシンポジウム開催を予定しております。また年度内に会員様むけの研究会、議論の場も設ける予定にしております。
ただ、(研究開発において)人と人とでコニュニケーションをとりながら意見交換をすることはとても大切なので、早く新型コロナウィルスの脅威が去り、どこかの場所で、皆さんと集い自由に議論をしたいと思っております。

パネルディスカッション

司会:ここからは講演者同士のパネルディスカッションとさせていただきます。

伊東:本日はご講演いただきありがとうございました。まず、更田さんにご質問をさせていただきたいと思います。

更田さんの講演で「エッジAI」の可能性を強く感じる部分がありました。 実はアドダイスにも、エッジAIのご要望を頂いております。
ただ、現時点での最善方法はエッジAIとクラウドAIの良いところを組み合わせることだと思っております。

例えば、クラウドで大量なデータを蓄積し学習モデルを作る。そのモデルをエッジ側のデバイズに実装することで、現場の大量データを リアルタイムにAI予測や判定ができます。 エッジAIでは医療、監視カメラ等の巨大画像の取り扱いを行いたいと思い開発を進めております。
ところで、実際にエッジAIを使用して数十メガを超えた画像を常時モニタした場合、従来の

クラウド処理と比べ、エッジAIだとどのくらいの 処理時間短くなることがみこめますか?また、同条件で数十メガを超えた画像を仮に1時間の送信を続けた場合、クラウドとエッジAIでは 消費電力はどのくらい変わってきますか?

更田様:具体的な数字はアプリケーションによってかわってくるので正確には申し上げにくいですが、一般論として通信の電力は桁で変わってくると思います。

伊東:桁で変わるということは、10万が1万になるとかもありうるということですよね。場合によっては1億円の電気代が1千万円、あるいはもっと削減が出来る可能性もあるのですね。

更田様:通信に係る電気代が支配な場合はそうなります。

伊東:ありがとうございます。
エッジAIは、更田さんのご講演にもあったように、医療分野での活用がみられます。
アドダイスも医療分野等で使用する大きなサイズの画像を、現場でご利用になる方がストレスを感じることのないスピードで解析できる ソリューションを開発しており、今実証実験をおこなっている最中です。

続いて松木さんにご質問をさせていただきます。技術を実用化していくためにはどのようなことが必要だと思いますか?

松木様:やはり、技術を実用化していくためには、使う側と開発側が議論をしながら進めていくことが必要だと思います。社会のニーズと開発がうまく繋がっていないと社会実装は難しいと考えます。もし社会実装をしてもすぐにつかわれなくなり消えてしまいます。ユーザー(使う側)と研究者(開発側)が語り合えるような場としてコンソーシアム活動をしています。

伊東:アドダイスの社内においても、技術と営業が議論をしながら現場のお客様のニーズにあった開発を進めております。

松木様:ぜひ、アドダイスに寄せられている現場のお客様の声を、当コンソーシアムの研究会などで発表していただければと思います。

伊東:ありがとうございます。アドダイスの理想は現場のお客様の「言葉にならない感覚をキャッチして開発していく」ことです。是非コンソーシアムでも共有させていただきたいと思います。

以上

本日ご参加頂いている参加者の皆さまの生の声もアドダイスへお届けいただければと幸いです。 皆様の声を集め、ソリューションを地道に作っていくこと。それを積み重ねた先に「AIがひらく未来」が待っていると考えます。 産総研のお二人にも、今後ともお力添えをいただき、さらなる技術革新を行って参りたいと思います。 ありがとうございました。

 

以下は、産総研様からのイベントのご案内です。ご関心ある皆様、ぜひご参加ください!

「AIチップ設計拠点フォーラム」のご案内

わが国のAIチップ開発を支援すべく、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「AI チップ開発加速のためのイノベーション推進事業」において、産業技術総合研究所および東京大学が共同で、東京大学キャンパス(東京都文京区)内に構築した「AIチップ設計拠点(AI Chip Design Center・AIDC)」。月に一度、AIチップやLSIの開発・設計に携わる研究者・技術者の交流と技術情報共有の場として、「AIチップ設計拠点フォーラム」を月に1回のペースで開催しています。

次回は、2021年1月29日(金)の開催です。以下で詳細をご覧ください。

AIチップ設計拠点フォーラム(第19回)詳細&事前登録ページへ

NV-FPGA Initiative 第2回公開シンポジウム ~無料zoomウェビナー事前登録受付中!

原子スイッチなど不揮発性スイッチ技術を用いたFPGA 技術コンソーシアム「NV-FPGA Initiative」が、2021年1月8日(金)13:30~17:10、第2回公開シンポジウムを開催します。

ウェビナー形式で、ご参加は無料です。ご関心のある方は、ぜひご参加ください!

詳細および事前登録ページへ